腎臓内科外来では腎機能低下、検尿異常を基本として、慢性腎臓病として捉え、早期発見、早期介入することで、血液透析などの末期腎不全状態に進行していくことを予防することを目的としています。また、腎機能が低下してくると心臓病を合併する頻度も多くなり、腎臓病よりも心臓病で命を失う可能性が高くなるのです。
慢性腎臓病に含まれる病気には、腎臓局所に起きる炎症などの疾患、全身疾患(高血圧、糖尿病)を原因とするものがあります。いずれにしても、腎臓だけでなく、全身管理で腎臓を守っていくことが大切です。腎臓を守るために、食事療法が大切ですが、ある程度腎機能が低下してくると、一層食事療法が厳しくする傾向があり、低栄養状態となり、筋肉減少が起きてきます。そうすると、全身状態の悪化を招くため、食事療法を行っていくには十分話し合って進めて行かなければなりません。全経過で大切なのは塩分、カリウム制限です。
腎疾患を確定するために、腎生検が必要となりますが、当院では施行できないため、札幌の専門病院にお願いすることになります。
末期腎不全の治療として、血液透析(HD)、腹膜透析(CAPD)、腎移植がありますが、十分説明し、決定していただきます。当院では、HDに加え血液濾過透析(HDF)も施行しており、現在30床で透析室を運営しております。また、外来管理のみCAPD患者さまも受け入れております。
腎臓病の早期は全く自覚症状がなく、唯一蛋白尿や血尿しかありません。検尿異常を指摘されたことのある方は、放置せず腎臓内科を受診して相談して下さい。排尿時に便器の泡がなかなか消えない場合は蛋白尿の可能性がありますので、腎臓内科でご相談下さい。
また、当科の特色として、全身状態の管理として、睡眠時無呼吸症候群の診断、治療も併せて行っております。この病気があると、日中の眠気やいびき、睡眠中の無呼吸。夜間尿の症状が出現します。腎臓と直接的なつながりはありませんが、上記症状のある方はご相談下さい。
- 札幌医科大学卒業 昭和56年卒業
- 日本内科学会総合内科専門医
- 内科認定医
- 日本循環学会器専門医
- 日本透析医学会専門医